三重県鈴鹿市の市無形民俗文化財「長太鯨船(なごくじらぶね)行事」(10月12、13日)に向け、地元の子どもらが追い込みの練習に励んでいる。昔のクジラ漁を再現し、伊勢湾に面した半農半漁の長太地区伝わってきた。9日夜には、船をかたどった本番で使う山車を倉庫から出し、動作を確認した。
主催する保存会が呼びかけ、地元の長太小学校の高学年20人が「面白そう」「やってみたい」と参加。8月から太鼓の演奏や踊り、独特の節回しの「上下(かみしも)歌」の練習に取り組んできた。9日夜の仕上げの練習では、子どもが全長6㍍の船型の山車「天王丸」に乗り、クジラを漁具のモリで仕とめる動作を繰り返した。12、13日の本番では、祭りばやしを響かせ、長太地区の計66か所で古式クジラ漁を再現した行事を披露する。ユニークなクジラをかたどった張りぼても登場。豪華に飾り立てられた船型山車の船首部を高く持ち上げるのが見せ場となっている。
長太鯨船行事は一時、中断していたが、1991年に鳥羽市立海の博物館(三重県鳥羽市浦村町)の協力で復活。過疎化で消滅する民俗行事もある中、長太地区では子どもたちも参加して続いている。かつては地元の飯野神社の天王祭の一行事として行われ、鯨船行事だけ分離独立し、現在の形になった。伊勢湾、熊野灘沿いの三重県では四日市市、紀北町などにクジラ漁を模した行事が残っている。(酒井直樹)
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船型の山車「天王丸」に乗り、クジラ漁の動作をする子どもら



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