短歌界の大御所と画壇の重鎮たちの交流 佐佐木信綱記念館で特別展 三重県鈴鹿市 

 日本画壇の重鎮・横山大観(1868~1958年)、「最後の文人画家」と呼ばれた富岡鉄斎(1836~1924年)‥。三重県鈴鹿市石薬師町生まれの歌人、佐佐木信綱(1872~1963年)が交流した画家13人にスポットライトを当てた特別展が3月16日まで地元の信綱記念館で開かれている。

【和田英作(1874~1959年)が描いた佐佐木信綱の肖像画(信綱は56歳)=鈴鹿市石薬師町の信綱記念館で】

 記念館が所蔵する史料を中心に約60点を展示。いずれも明治、大正、昭和時代に活躍した日本を代表する画家たち。日本画家の川合玉堂(1873~1957年)が信綱に出したはがきには、滝に紅葉や雪が描かれている。絵を説明するため「ここらあたりは山家故(やまがゆえ)紅葉あるのに雪が降り」との一文も添えられ、一枚のはがき自体が立派な作品となっている。同じように洋画、日本画の小杉放庵(1881~1964年)、日本画家の安田靫彦(ゆきひこ、1884~1978年)、日本画家の寺崎広業(1866~1919年)らのはがきにも水彩画などが描かれいる。

【川合玉堂のはがき】

 信綱が始め、現在まで続く短歌雑誌「心の花」。門人の洋画家中沢弘光(1874~1964年)が描いた創刊号の表紙絵や、洋画家中川一政(1893~1991年)が手がけた短歌集の表紙なども紹介。日本画家前田青邨(せいそん、1885~1977年)らとやり取りした手紙も展示しており、特別展「信綱を彩った画家たち」の図録(A5判、22㌻)を無料で配布している。

【横山大観が描いた信綱歌集の水墨画。2人はともに初回の文化勲章を受けた】

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