来年度のオープンを目指して、三重県鈴鹿市が東京事務所の開設を計画していることが分かった。県内29市町のうち東京に事務所を置いているのは、県庁所在地の津市と、人口30万人都市で「保健所政令市」の四日市市だけ。かつて鈴鹿市は、東京事務所の設置を検討したものの、実現しなかった。
事務所開設の目的は、中央省庁からの情報収集や、首都圏で企業や大学に市のトップセールスなどを効率的に行うこと。事務所の所在地は地方3団体の一つ、全国市長会などが入る「全国都市会館」(東京都千代田区平河町)の一室を見込んでいる。政治の中心地・永田町や中央省庁がある霞が関に近く、事務所の家賃として月52万円(敷金約100万円)ほどかかる見通し。津市は臨時職員(会計年度任用職員)を含み2人、四日市市は4人の市職員をそれぞれ配しており、鈴鹿市も同じような陣容になるという。市は近く事務所のより詳しい開設計画を市議会に示し、理解を求める。早ければ11月下旬に再開する通年議会での市議会に、関連経費を盛り込んだ補正予算案を提出するとみられる。2025年度の事務所設置を目指しており、市議会の議決が順調に得られれば、来年4月以降の早い時期にオープンの運びとなる。
鈴鹿市は20年近く前、自前の税収で市財政を運営できる「不交付団体」だった時代、東京事務所開設に向けて動いた。人件費を除いた年間の経費は約1500万円と算定。当時の市上層部によると、市議会に反対意見があり、「根回しの段階」で断念したという。3年前の市議会一般質問では、ベテラン市議から東京事務所開設を求める意見が出た。市側は「事務所設置の必要性が高まっている状況になく、設置の予定はない」と突っぱねた経緯があり、なぜ今になって事務所を置く必要が出てきたのか説明が求められそうだ。

東京事務所開設を検討している鈴鹿市の本庁舎

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