三重県鈴鹿市が来年4月に開設を目指している出先機関の東京事務所について、市議会は20日の本会議で、準備費410万円を含む一般会計補正予算案を可決した。市議の間では、事務所開設は「鈴鹿の将来を見据えた投資」などと賛成する意見が多数を占めた。一方、初年度に見込まれる年間の費用約3900万円に対する効果を疑問視する向きもあり、17日の予算決算委員会では、事務所のオープンに向け「明確な戦略」や「効果的な運用」を求める異例の付帯決議、いわゆる「注文」を付けた。
準備費を盛り込んだ一般会計補正予算案は採決の結果、賛成18、反対8。この手の予算案としては、反対する市議が目立った。市議が予算案に賛成、反対の考えを表明する「討論」では、東京事務所がやり玉に挙がった。「目的や効果に妥当性がない」と突っぱねる意見に対し、「妥当性が高い」と主張する市議もおり、双方の考えが真っ向から対立した。市は、東京事務所長に課長級の職員を充てるほか職員1人を派遣し、現地で会計年度任用職員1人を採用する方針。付帯決議では、企業誘致や首都圏での鈴鹿のPRなどに「効果が期待できる人選」も求めている。
予算決算委員会で市議が提案して採決し、可決された付帯決議では、ほかに小学校体育館の空調設備整備費が事実上、1300万円になるとして、妥当性を検証することも求めた。20日の本会議では、賛成9、反対17で否決されたものの、AGF鈴鹿体育館(市立体育館)の照明や冷暖房の使用料金の条例修正案が3市議から議員提案された。こうした予算絡みの案件で議員自らが提案し、議会で採決して機関意思の決定を求めるケースは、鈴鹿市議会では多くなく、「市側にとっては『注文の多い』12月市議会」との声もー。(酒井直樹)

賛成する市議が起立した一般会計補正予算案の採決=鈴鹿市役所

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