純白の花が満開 東海地方特有の天然記念物アイナシ 三重県鈴鹿市国府町の府南寺

 三重県鈴鹿市国府(こう)町の府南寺(ふなんじ)で4月7日、県天然記念物のアイナシが一気に満開となった。三重を中心に分布し、東海地方特有の珍しい樹木。10年近く前から病害虫が徐々に広がって樹勢が衰えたが、一昨年から集中的に消毒をしたところ、「昔の花のように、ふわふわ感が戻った」という。春の陽気に見物客がひっきりなしに訪れ、スマートフォンで撮影し「まるで純白の綿あめみたい」などと歓声を上げた。

 愛知、三重、岐阜県だけに見られる野生のイヌナシと、栽培品種のナシが自然に交配したのがアイナシ。めったに発芽しない種から大きく育ち、樹齢300年以上、高さ12㍍の大木が、真っ白な花で覆われた。今春は近くに植えられた4本の桜もちょうど満開で、純白とピンクの花の「競演」を見ることができる。

 一時は、ナシ科の樹木に多い赤星病などが木全体に広がった。一昨年からナシ産地にある鳥取大の助言を受けて消毒などに力を入れ、地元自治会関係者らが地元市長や県教育委員会にも対策を要望した。久米令真住職によると、すっかり花が落ちて葉が展開する4月下旬、県教委や市の協力で消毒を実施したいという。アイナシは鈴鹿市のほか、四日市市、伊勢市と玉城町に自生する木が国や県、地元自治体のいずれかの天然記念物になっているが、手軽に間近から華やかな開花を観察できるのは、府南寺の駐車場に自生するものだけ。(酒井直樹)

【ピンクの桜(写真手前)と純白のアイナシ(奥)の競演】

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