
山車の上での獅子舞=2023年7月、鈴鹿市長太旭町の飯野神社で
三重県鈴鹿市北長太地区に伝わる「長太(なご)の天王祭」を市の無形文化財に指定するかどうか、7月にも開かれる市の文化財保護審議会で検討されることになった。地元は文化財指定を要望しているが、市は14年間、「継続審議」としてきた。この問題は6月19日、市議会の一般質問で市川昇議員が「長年にわたる放置は(するべきことをしない)『行政不作為(ふさくい)』だ」「反省と早急な対応を」と市側を追及した。審議会は専門家らでつくり、市の文化財を指定する際、妥当かどうか意見を述べ、実質的に指定に対する「決定権」を持っている。
長太の天王祭は、地元の飯野神社に夜、3地区(馬場、四ツ谷、中瀬古)から豪華な山車3台が集結。ちょうちんをつるした高さ10㍍近いさおを山車に立てて、山車の舞台上で獅子舞を演じ、多くの見物客でにぎわう。獅子とテング役の「口取り」が何度も落ちそうになる場面もあり、見せ場となっている。

ちょうちんで彩られた豪華な3台の山車=2023年7月、鈴鹿市長太旭町の飯野神社で
2011年、当時の文化財調査会(現・文化財保護審議会)で取り上げられたが、「祭りの起源を証明できない」などとして、市の無形文化財に指定するかどうか結論が出なかった。その後、実質的な審議はなく、昨年6月には、地元関係者らが、400年近く前の江戸時代初期の1640(寛永17)年には祭りが行われていたとの古文書のコピーなどを提出。今年3月の文化財調査会で審議を予定し、調査会委員に連絡した。ところが、調査会当日になって「準備が整わなかった」(市文化財課)と詳しい理由を明らかにしないまま、市は急きょ、長太の天王祭についての審議を取りやめた。このため、文化財指定を望む地元関係者の間で不信感が広がっていた。
一般質問では、市川昇議員が長太の天王祭と、戦国末期に始まったとされる四日市市中心部にある諏訪神社の四日市祭との関連性を指摘。多くの写真や資料を議場内のスクリーンに映しながら「(これまでの審議で)四日市祭との関連は一切、触れず、事前の下調べを行なったのか疑問」などと市側を批判した。6月中旬になって市の担当者や、審議会委員らが地元の祭関係者らから聞き取り調査をするなど、審議会開催に向けて準備を進めている。審議会の詳しい開催日は、まだ正式に決まっていないという。
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