【第4報】危険な空き家の一部を解体 撤去に着手したが「予算の範囲内で」 三重県鈴鹿市

 三重県鈴鹿市北長太(きたなご)地区で、生活道路の市道に倒壊しそうだった空き家の一棟=写真㊦=が7月11日、解体され、とりあえず危険な状態は一部解消された=写真㊤。

 解体されたのは、木造の母屋や土蔵などが建つ約600平方㍍余りの 敷地にある空き家のうち、かつて鶏舎として使われていた市道沿いの建物。内部に旧式の電化製品や古新聞といったごみがうず高く積まれ、老朽化で壊れた建物の部材が市道に落ちたり、通学路になっているので小学生が強い日差しを避けて建物近くで休んだりすることがあったという。瓦の落下が心配される土蔵なども市道沿いに建つが、担当の市住宅政策課は「予算の範囲内で、できることをする」とし、早急に他の空き家の危険防止対策を取るのか、いつごろ解体するのか、明言しなかった。7月になって現状を知った市トップ自ら10日に指示を出し、翌日には危険な建物が解体された。9月から始まる市議会で、さら地にする追加の関連予算を含む一般会計補正予算案が可決されてから本格着手するとみられる。

 この空き家は住人が亡くなった4年ほど前から放置されてきた。市は「空き家法」(空家等対策の推進に関する特別措置法)に基づき、所有者に代わって取り壊すなど強い権限を行使できる「特定空き家」に指定したものの、空き家や敷地の相続人は海外で行方不明になっている。このため、空き家法を適用して対策を進めるのが難しく、地元市議らが支援して2023年4月にスタートした所有者不明土地・建物管理制度を活用。市が津地裁に申し立て、この土地と建物を管理、処分する法的権限を持つ「管理人」に司法書士(土地家屋調査士、宅地建物取引士)の男性が今年4月に選任された。新制度のため、県内では、まだ6人ほどしか「管理人」が選任された例がないという。管理人は、土地を「さら地」にして売却したい考え。売却代金は、市に戻る仕組みになっている。こうしたケースはほとんどなく、社会問題化している空き家対策の先進事例になる一方で、地元には「何年も前から市に対策を要望してきたのに、動き出したのは、この7月になってから」「もっと早く説明や対応をすることができなかったのか」との声もある。

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