
【田園地帯に建ち、内装に大理石を使用したJA鈴鹿本店=鈴鹿市地子町】
三重県鈴鹿市と亀山市を営業エリアとする鈴鹿農協(JA鈴鹿)は2025年10月1日、30代の男性職員が顧客約20人の定期貯金を解約するなどして計約9400万円を着服していたことを明らかにした。着服した現金は3年間にわたり競馬などのギャンブルに使っていたという。JAは職員を懲戒解雇し、業務上横領の疑いで近く鈴鹿署に被害届を出す。被害を受けた顧客にはJA側が全額を弁済した。
男性職員は支店勤務で信用(金融)、共済(保険)事業の営業のため、顧客を訪問するなどしていた。JAのリスク管理担当の代表理事らによると、2022年9月から2025年8月にかけて定期貯金を解約した現金や、定期積金の掛け金の着服を繰り返していた。満期後も定期貯金を継続すると顧客から依頼を受けたものを現金化して「穴埋め」するなど、JA鈴鹿の内部監査や監督官庁の県のチェックの目を逃れていたという。今年8月28日、JA鈴鹿の監査部と別のリスク管理部が不自然な取引があることに気づき、男性職員に事情を聴いた。9月3日になって着服を認めたため、同17日付で懲戒解雇した。着服した約9400万円のうち男性職員と家族が1100万円を弁済。残りの8300万円については今後、返済するとの公正証書を提出しているといい、被害届が出され警察や検察の捜査が始まった場合、罰するかどうかや、罰の大小の判断に影響するとみられる。着服の発覚後、JAは鈴鹿署と相談しながら詰めの調査を進めている。鈴鹿、亀山両市内には30支店があるものの、どの支店に男性職員が勤務していたのか、JAは明らかにしていない。今後、再発防止策の策定を急ぐとしている。近年、農協を舞台にした着服事件は各地で起きている。
JA鈴鹿は正組合員1万2749人、準組合員1万3031人。貯金残高は4517億円で信用(金融)事業が経営の大きな柱となっている。職員は436人で、組合長は全国農協中央会(全中)の理事や、県レベルの農協5組織のトップを務めている。
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